数独の裸のペアと隠れペア
裸のペアが消すもの、隠れペアが消すもの、その向きがなぜ正反対なのか。そして、盤面を壊す原因になりがちな見落としと、隠れペアが何もしていないように見える理由。
裸のペアと隠れペアは、数独が「空きマスを探す遊び」から「候補数字で考える遊び」に変わる境目にある手筋です。たいてい続けて教わるので、定義は両方そらで言えるのに、いま盤面で見ているのがどちらなのか分からない、という人がとても多くなります。
違い自体は名前ほど込み入っていません。裸のペアは、他のマスからその数字を消す。隠れペアは、そのマスから他の数字を消す。この一文が違いのすべてです。
裸のペア
まずユニットの話から。ユニットとは行、列、ブロックのいずれかで、九つのマスに 1 から 9 をちょうど一回ずつ入れる単位のことです。
裸のペアとは、同じユニットにある二つのマスで、候補数字のリストが完全に一致し、しかもちょうど二つしかない状態を指します。たとえば一つの行にあるマスが二つとも、4 か 9 しか入らず、それ以外はありえない、という具合です。
どちらのマスが 4 でどちらが 9 かは分かりません。分かる必要もありません。この二マスの間で、二つの数字はどちらも使い切られます。マスが二つ、数字が二つ、そしてどちらの数字もこのペアの外へは行けないからです。つまり 4 と 9 はすでに行き先が決まっています。
したがって、その行の他のどのマスも 4 にも 9 にもなりません。残りの七マスから両方を消してください。これがこの手筋の消去であり、「裸」と呼ばれる理由でもあります。二つの数字が、どちらのマスにも隠れずそのまま見えているからです。
取り違えられやすい条件
二つのマスは、どちらも候補数字がちょうど二つでなければなりません。片方が 4 と 9、もう片方が 4 と 9 と 6 なら、それは裸のペアではなく、消去は成り立ちません。二つ目のマスは本当に 6 かもしれず、その場合 4 と 9 はユニットの別の場所に居場所を必要とするからです。
これは、それまで正しかった盤面を壊す原因として群を抜いて多いものです。しかも厄介なことに、そこから生まれる矛盾はたいてい二十手も先で表に出てきます。原因からはるか離れた場所なので、どこで間違えたのかまず思い出せません。
隠れペア
隠れペアは反対側から攻めます。マスを見るのではなく、数字を見てください。
あるユニットの中で、二つの数字が合わせて同じ二マスにしか入れない、という状況を探します。たとえばあるブロックで、3 は A と B にしか置けず、7 も A と B にしか置けない。この二つのマスには他の候補数字がたくさん書き込まれていて構いません。むしろそれこそがペアを「隠して」いるものです。
そのブロックには 3 が要り、7 も要ります。そして両方とも A と B にしか入りません。だから A と B は埋まったも同然です。片方が 3、もう片方が 7。よって A と B にある他の候補数字はすべて不可能となり、まとめて消せます。
何が起きたかに注目してください。裸のペアはユニットの残りを掃除しました。隠れペアはこの二マスの中を掃除しました。証拠の形は同じで、結論の向きだけが逆なのです。
隠れペアが何もしていないように見える理由
隠れペアは数字を確定させませんし、ペアの二マス以外にはいっさい触れません。盤面の進み具合だけを見ていると、何も起きなかったように見えます。実際にやったのは、混み合っていた二つのマスを裸のペアに作り替えたことです。掃除のあと、A と B には 3 と 7 しか残っていません。
これが本当の見返りであり、ソルバーが隠れペアを裸のペアより前ではなく後ろに置く理由でもあります。隠れペアが裸のペアを作り出し、その裸のペアがユニットの残りを掃除する。一つの推論が二段構えで効いてくるわけです。
トリプル、そしてどこで止めるか
どちらの形も上に一般化できます。裸のトリプルは、同じユニットの三マスの候補が同じ三つの数字から取られている状態です。各マスは三つのうち二つだけ持っていればよく、三つ揃っている必要はありません。ここが最も見落とされます。隠れトリプルは、三つの数字が同じ三マスにしか入らない状態です。理屈はまったく同じで、三マス、三数字、他が入る余地はありません。
トリプルより先は割に合わなくなります。九マスのユニットで裸のカルテットが成立するなら、残りの五マスには必ず隠れペアがあり、たいていそちらのほうが見つけやすいからです。だから Sudoku - Calm Number Puzzle のものを含め、多くのソルバーはトリプルで打ち止めにして、X-Wing のような図形の手筋へ進みます。
難易度のどこに位置するか
この二つは、ふつうの問題とむずかしい問題を分けるものです。このアプリでは問題の等級はソルバーが実際に必要とした一番難しい手筋そのもので、裸のペア、指差し、囲い込みまでならふつう、隠れペアと裸のトリプルが要るとむずかしいに上がります。トリプルより先が必要になるのはエキスパートの帯からです。
よくある質問
同じ二マスが裸のペアでも隠れペアでもあることはありますか
あります。隠れペアを適用した直後がまさにそれです。余分な候補が取り除かれると、その二マスはちょうど二つずつの数字を持つことになり、それは裸のペアの定義そのものです。二つの形は、同じ状況を掃除の前後から見たものだと言えます。
裸のペアは行とブロックで同時に効きますか
二つのマスが同じ行にあり、同じブロックにもあるなら、両方のユニットで条件が満たされ、どちらでも消去できます。よくある形なので毎回確かめる価値があります。忘れられがちなのはブロック側の消去です。
ペアを使ったあとに候補数字が増えるのはなぜですか
候補は減る一方で、増えることはありません。なかったはずの候補が現れたのなら、以前に入れた誤った数字をもとに自動入力が盤面全体を計算し直したか、あるいはそのペアが成立していなかったかです。後者はたいてい、候補が三つあるマスを二つのつもりで扱った場合です。
候補数字を書かずにこれらを使えますか
裸のペアなら必ずしも要りません。慣れれば候補が二つのマスは書かなくても見えます。隠れペアは事実上必要です。手筋の全体が「その数字がまだどのマスに入れるか」の話であり、候補数字を並べずにそれを見るのは無理だからです。
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